FXはこちらがお薦め Rorshachの物置: 『運命のボタン』。

2011/07/08

『運命のボタン』。

皆さんお久しぶりです。

今日は久々に面白い映画を見つけたので、紹介しようと思います。

まぁ、僕は最後後味が悪いなぁと感じたものの、話自体はとても上手くできているので見て損はないと思います。

*以下微妙にネタバレ含みます。

ある朝、ルイス夫妻の元に差出人不明のある小包みが届くところから始まります。
奥さんのノーマは、その箱を置いていったと思われる人が乗った黒い車を目撃。
しかし、結局誰かもわからず、扉を開けその荷物を拾います。
そこへちょうど起きてきた旦那のアーサーが「とりあえず箱を開けてみよう」と提案。
彼ら夫妻と、その息子ウィリアムはリビングで箱を開けてみた。

中には木でできた台形のボックスが入っていて、その箱の上には赤いボタンとそれを覆うガラスがついていた。
アーサーとノーマがなんなのかその箱を調べていると、ウィリアムがある手紙を発見する。
差出人はスチュアート。無論ルイス夫妻も息子ウィリアムもその人を知らない。
中に入っている紙には一言「午後お伺いします。」とだけ書いてあった。
そうして彼らの朝は幕を開けた。

夕方、ノーマが一人で家にいると、呼び鈴が鳴った。
そう、予告どおりスチュアートがきたのだ。
彼の顔は頬の部分が抉られたかのように無くなっていた。
そして彼は言う。「入ってもいいかな?」

彼は家に入り、机をはさんでノーマと対面するように座り、話を始めた。
「このボタンを押すと、どこかであなたの知らない誰かが死にます。
そして、あなたは100万ドルを手に入れます。もちろん税金は掛かりません。」
ノーマが不思議な顔をしていると、スチュアートは持ってきたスーツケースを開けて見せた。
「これはボタンをおせば受け取れる100万ドルです。ボタンがおされたら、私が渡しに来ます。現金で。そして、この家に入れてくれたお礼に、あなたに100ドル差し上げましょう。」
そしてノーマは質問をした。このボタンを押す押さない関係なく100ドルもらってしまっていいのか。
それと、誰に雇われているのかと。
するとスチュアートは答えた。
「お金のお支払いにあたり制約が3つあります。
その1、雇い主の事について私は一切の情報を提供してはならないこと。
その2、この提案についてあなたは誰にも話さないこと。ご主人はもちろん別ですが。
その3、猶予は24時間です。
明日の5時までにご決断ください。その時間になったらまた伺い、ボタン装置を回収しリセットします。」
そして彼は帰っていった。

そのときアーサーは働いているNASAで、残念な知らせを受け取っていた。
宇宙飛行士へ志願し、ほぼすべてのテストで高得点を出したものの心理テストのみ落としてしまい、宇宙飛行士になれなかったのだ。
そしてノーマは息子の学費が来学期から値上げすることを聞いていた。
そんなときに届いたボタン装置。押せば知らない誰かが死ぬが、100万ドルが手に入る。
ノーマが悩んでいると、アーサーは箱のそこのネジをはずし中身を調べた。
すると、中身が空でボタンを押しても何も起きないだろうということがわかった。
そしてノーマはボタンを押してしまう。

というのが前半の流れです。
この後、ボタンを押した時刻に、女性が旦那に銃で心臓を打たれて死亡。
そしてスチュアートがボタンを回収、お金を渡して帰るのですが、そのときから彼らの周りでおかしなことがおき始めます。

この話で面白いのは、ルイス夫妻のみ見ていると、すべて自分たちで決めて行動しているようにしか見えないのですが、スチュアートの計画、警察の調査、などを交えつつ進んでいくと、ルイス夫妻は決して自分で決めて動いているわけではなく、第三者の影響を受けて動いていることがわかるんです。

ボタンを押すと、誰かが死ぬ。これは、押す側からすれば"殺した"ことになりますが、死ぬ側からすれば"自分で選んだ死"というようにしか見えないのです。
それが幾重にも重なり、大きな物語を描いている。
映画を最後まで見ても、その大きな物語すべてが見えることは無く、あくまでもルイス夫妻の物語と、もう2組の夫婦の物語のみしか見えません。
ただ、ボタンを押した後スチュアートが何をしていた人だったのか、彼の奥さん、彼の言う従業員とはなんなのか、そして1人目の女性がなぜ殺されたのか、という謎が解けていくにつれだんだんその物語が見えてきます。
しかし、まだ解けていない謎も多いのです。
ボタン装置をとどけ、お金を払う理由。
スチュアートが何者かという理由。
スチュアートたちと、FBI・軍・CIA・NASAとの関連。
そこが後味が悪いなと思ってしまった部分です。

とまぁ、こんな感じですかね...
残る謎は多いものの、最後の終わり方はとても綺麗ですばらしかったですね。

次は、『パーフェクト・ホスト』という映画がみたいですね。
内容はまだわからないですけど、『SAW』シリーズのスタッフがかかわっているとかで、なんかツタヤで盛り上がってました。
多分、『SAW』より『キューブ・レッド』に近いんだと思いますがね。

では、今回はこの辺で。
アデュ~

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